妙高山は和銅元(708)年に裸形上人により開山。大同5(810)年に僧空海が山頂を極め、神のお告げにより妙高山の里宮が建立されたと伝わっており、これが現在の関山神社につながっています。
妙高山の里宮は山岳修験の道場として栄えましたが、戦国時代の末期に織田信長の軍勢に侵攻され、ことごとく焼き払われて衰退しました。しかし、信仰が失われることはなく、約400年前に社殿が再建され、現在は国の登録有形文化財になっています。
毎年7月に行われる「火祭り」は修験道の伝統を今に伝えています。
妙高堂 阿弥陀三尊像
治承5(1181)年に木曽義仲が妙高山山頂に奉納したと伝わるもの。
明治の神仏分離後、妙高堂が建立され、妙高山中にまつられていた諸尊が安置されました。「日本最古の御仏」といわれる信州善光寺の本尊を模した「善光寺式阿弥陀三尊像」であり、妙高堂は「関山神社善光寺」とも呼ばれています。
名勝 旧関山宝蔵院庭園
江戸時代まで「権現」と呼ばれた神社の祭礼を行う寺院を「別当寺」といい、関山権現の別当寺は「妙高山雲上寺宝蔵院」という天台宗の寺院でした。
江戸時代に宝蔵院の寺坊庭園として整備されたこの庭園は、正面にそびえる妙高山を礼拝する山岳信仰がよく現れています。
令和3(2021)年5月、修復工事が完了し、江戸時代後期の姿に復元された庭園を楽しむことができます。
庭園には妙高山の山岳景観が表現されており、築山には阿弥陀三尊に見立てた石組があります。庭園を周遊して疑似登山を体験。
関山神社では、旧関山宝蔵院庭園の妙高山登拝証が頒布されています。
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